会計事務所ならではのクリニックの開業後の経営サポート

当事務所では、開業後の患者数や医療スタッフの人件費等から、常にクリニックの経営状態を把握し、健全は経営を維持するために、会計事務所のノウハウの総力を使い経営サポートを行っております。

以下、個々の項目ごとに説明します。

診療報酬点数について

当事務所では、診療報酬点数の計算についてサポートしています。
日本では、国民皆保険制度(注)が整備されており、医療機関の収入は、医療行為ごとに定められた収入が支払われる仕組みになっています。
この定められた収入のことを、診療収入といい、医療機関の売上の大半を占めています。

また、医療報酬は、その一部は窓口で患者から支払を受け、残額については社会保険や国民保険の公的医療保険から支払いを受けることになります。

診療報酬は1点10円で計算されるので、診療明細書で記載された点数の合計に10点を乗ずれば、その回の診察でかかった医療費の総額が把握できます。
その総額のうち、社会保険であれば3割を窓口で支払うことになり、7割が審査支払機関から支払われることになります。

医療報酬イメージ

注意国民皆保険制度

全ての日本国民が日本全国どこでも同じ医療費で平等に医療が受けられえる制度のことです。

医師会への入会金について

1医師会への入会金は、同業者団体等の加入金に該当し、5年間で償却することされているので、60か月の月数で除し、これに業務を行っていた期間の月数を乗じて計算した金額をその年の必要経費として処理することになります。

2ただし、繰延資産が20万円未満であるときは、少額の繰延資産として全額経 費にできます。

医師会イメージ

診療所が負担する学資金について

1職員が専門学校に通う費用を診療所が負担した場合は、診療所の必要経費になります。

2通学費が診療費の必要性から生じたのか、職員の必要性から生じたのかによって、非課税か、給与となるかが決まります。

給与の取扱いとなる場合とは、その通学費用が診療所の必要性ではなく、職員の必要性から生じた費用と考える場合です。
すなわち職務に直接必要な技術、知識又は免許、若しくは資格を取得させるためのものの場合には、非課税と判断されることになります。
なお、給与として取り扱われる場合は、診療所が源泉徴収しなければなりません。

学資金等の場合の特別支出の控除について

1学資金が職員の給与となった場合は「特別支出の控除」の適用を受けることができます。

2特定の支出の控除とは、その年中の特定支出が給与所得控除額の2分の1を超える場合、その超える部分の金額を給与所得控除後の所得金額から差し引く制度です。

特別支出の控除書類

マンション管理等

1管理費」は、必要経費として処理できます。

2修繕積立金」は、将来発生する外壁の塗装や屋上防水、配管工事などの大規模な修繕に充てるために集められたものは、必要経費で処理できます。
ただし、マンションの建替え等、譲渡する際の譲渡価格に反映される性格のも のは「資産勘定」で処理されます。

マンション管理費イメージ

職員慰安旅行費用

1慰安旅行の期間は、4泊5日以内のものであり、その慰安旅行に参加する職員の 数が全職員の50%以上であるものは、必要経費となります。

2ただし、例えば自己都合により、 その慰安旅行に参加しなかった職員がいる場合に、その参加しなかった職員に金銭を支給しますと、その旅行費用全体が福利厚生費ではなくなり、慰安旅行に参加した職員を含む全員が給与として取扱われます。
なお、給与として取扱われる場合は、診療所が源泉徴収しなければならなくなります。

慰安旅行イメージ

その他

1医師の交際費については、医院を経営していく上で必要なお中元やお歳暮については必要経費として処理でき、ゴルフについても、医院を経営して行く上で必要なものは、必要経費として処理できます。

2事故により取得した自動車保険については、突発的な事項により資産に加えられた損害について支払いを受けた保険金や損害賠償金は非課税とされます。
よって、損失を補填した残りの保険金は事業所得などの収入としないで「事業主借」勘定で処理することになります。

接待ゴルフイメージ